世界で戦うために

21世紀はITグローバル化の時代といわれ、なるほどそうだと思う。
インターネットを見れば日本のプロが世界の何位にランクされているかすぐ分かるし、お隣の韓国選手が相当実力をつけてきたこともすぐ分かる。新聞雑誌がいくら派手に煽ってもホントのことがすぐ分かるし、ウソはすぐバレる。
ホントのことがすぐ分かって何でも見えてしまう世界をサイバーワールドというなら、ケータイ文字が見にくい我々世代にも理解できる。それでも実際はホントのことは分からないし、見えないンじゃないの?とも思う。世の中に神秘はたくさんあるし不思議なことだらけだ。インターネットで何でも分かるなら、次に起きる大地震や私の葬儀日程くらい分かりそうなものだが。

 

「日本のプロがなぜ世界の舞台で勝てないか」は不思議なことのひとつだ。
本人以外の原因として (1)普段プレーするコースが易しすぎる。(2)マスコミが騒ぎすぎる。(3)親や周囲が干渉しすぎる。本人の原因として◎勉強不足。が考えられる。本人以外の原因については多少ゴルフに関心のある人なら誰もがヤハリと思うだろうが、本人の原因についてはホント?と思う人が多いかもしれない。ゴルフはフィジカルゲーム性よりメンタルゲーム性が強いし、肉体運動というより頭脳運動という方が納得いく。日本のプロが技術的には相当高いレベルにあることは多くの人が認めるところだが、練習方法やトレーニング方法に問題があると睨んでいる専門家は少なくない。

 

1970年代に入って米国ではゴルフのイノベーションが起きはじめた。オレゴン大学でゴルフ博士号を取得したゲーリー・ワイレンが『法則原理選択性の理論』を発表したことが大きな原因となった。「ボールは誰が打っても物理法則に従って飛ぶことしかできない」という簡単な理論だが、それは殆んどコペルニクスが発表した『地動説』と変わらない。後になれば誰でも分かることが初めて知ったときには大騒ぎになるものらしい。米国ではゴルフの科学的進歩という形でイノベーションに繋がったが、日本では禁止令という形で外国の科学技術を学ぶ道を閉ざす方向に繋がった。地動説と同じ運命を辿ったのである。

 

世界では「科学的な裏付理論による自由な弾道選択」が常識になり、日本では「猛烈な打球練習による経験と勘の養成」が主流を成している。世界で勝てない理由がホントに勉強不足なら禁止令など無視して今すぐ勉強すれば済むことだが、もし勉強嫌いがホントの原因で勉強不足ならインターネットを見ても何も分からないし、世界で勝てないのも不思議ではない。これは他人事ではなくわたし達にも言えることだ、ということもホントらしい。

 

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