新世紀のゴルフ大学

未だにケイタイを持っていない私がIT社会の到来を心から喜んでいる。第三次産業革命といわれる情報通信革命って一体何なんだ。パソコンやケイタイに振り回されるイヤな社会に相違ない。ところが、そのイヤな社会が私の長年の夢を叶えてくれそうなのだ。話は30年前に遡るが、初めて米国ゴルフ界を見た私はジョン万次郎のようにビックリ仰天した。その中のひとつに、米国の大学にはゴルフ学科があることだ。「日本にもゴルフ大学を作りたい」それは私の夢となり多くの賛同者や協力者を得た。多くの方々が他界されたなかで、私にとって最大の理解者にして協力者だった方がご健在で、最近エージシュートまで達成されたと聞く。日本ゴルフ学界名誉会長・飯塚鉄雄先生だ。飯塚先生はゴルフ大学初代学長選抜コンペ?に優勝され、実力で「幻のゴルフ大学学長」の地位を獲得されたほどだから、エージシュートは時間の問題だったろう。

 

それはともかく、バブル崩壊や世界同時不況の前に、ゴルフ大学も私の夢もまさに「まぼろし」に終るかに見えたが、IT社会の到来はひょっとすると幻を現実に変えるかもしれないという新たな夢が湧いてきた。ウェブの世界はまことに奇妙で、今まで見ることもできなかったものが見えたり、あり得ないことがあり得たり、知る由もないことを知り得たり、とにかく幻が現実になるという。バーチャルとリアルの世界を結ぶ高速道路とも言うらしい。しかも民主党政権に変わる前から無料化を宣言していたとも聞く。夢を捨てないでよかった!
ゴルフ大学を設立するには莫大な資金、広大な土地、豊富な人材を必要とするから、情報ソフトしか持ち合わせない私には悪夢になりつつあった。この種の大学は学生にとっても負担が重い。それなら米国にゴルフ留学しようとすると入学時にTOEFL600点以上、ハンディキャップ8以下、4年間の学資3000万円以上必要となる。学生にとってはこれも悪夢だ。

 

2010年からスタートするウェブ大学「NGF WORLD College」は学生なら学校に通いながら、社会人なら働きながら、就職活動中ならハローワークに、年金生活者は生甲斐にゴルフを生涯学習するオープンカレッジ。ウェブキャンパスで好きな時に好きなだけ勉強し、便利なゴルフキャンパスで好きなだけゴルフ実習を楽しむ。実を言うと私自身が学生第1号になりたいくらいだ。どうやらIT社会の到来は、幻の大学構想を無料高速道路に乗せて、夢の現実世界に運んでくれるらしい。そんな社会なら、もっともっと長生きしてみたいと思う。